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内部留保課税はありうるの? 税金コラムいろいろ

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希望の党の小池知事が選挙の公約に企業の内部留保課税を掲げてから、内部留保課税に焦点が当てられました。内部留保課税は特定同族会社のみにかけられている課税です。2018年の税制改正で内部留保課税がありうるのでしょうか。

内部留保課税について解説

現在、内部留保課税は特定同族会社だけに行われている課税です。日本の法人の中には、所得税の高い超過累進税率の租税を回避するため、法人所得を過度に留保する企業が少なくないという事情があります。そのため、個人事業主と平衡を保つために、特定同族会社が必要以上に利益を留保することに対して課税されることを内部留保課税といいます。この利益は、株主はよくあることで、配当金が多くなるほど課税されるので、オーナー自身の所得税を減らすために同族会社に留保するのです。

内部留保金は会計上、勘定科目に表記されていることが多いですが、実際は有価証券や売掛金、金銭債権などであったり、保養施設や機械設備であったりしています。この内部留保課税に対しては、賛否両論で法人税率を引き下げる場合は、内部留保課税も下げるべきだという意見や二重課税であるという意見があります。

内部留保課税金額は、内部留保金額から内部留保控除額を引いた金額で算定します。内部留保金額の控除額とは次のうちの最も大きい金額になります。

・所得基準額とは・・・所得等の基準となっている額の40%

・年2,000万円

・期末資本(出資)金額× 25%-期首利益積立金額

・留保所得金額=企業の事業所得 ― 社外流出額(配当金、役員賞与金、厚生費の損金不算入額)

・当期課税留保金額=留保所得金額+受取配当金の益金不算入額―当期住民税、当期法人税

・課税留保金額=当期課税留保金額―内部留保金控除額


内部留保課税の税率は、次のように決められています。

10%・・・3,000万円以下

・15%・・・年3,000万円超1億円以下の金額

・20%・・・年1億円を超える金額

上記の課税留保金額に税率をかけた額が内部留保課税金額になります。なお、留保金金の対象となる特定同族会社は1株主グループで判定されます。

今後の内部留保課税はありうるの?

内部留保の額は、第2次安倍政権が発足した2012年と比べて2016年度には100兆円増加しています。一方、設備投資は約8兆円、人件費は約5兆円とあまり伸びていません。安倍首相は、内部留保をそれらに回すように求めてきましたが、あまり増えていないようです。

先の衆議院選挙で、希望の党の小池百合子代表は、公約として消費税引き上げをせず、内部留保課税を掲げていました。しかし、安倍首相は安定した財政を確保できないと述べて反対しました。また、二重課税になるから難しいとも批判が出ていました。

施策として内部留保課税の代わりに企業への優遇税制が打ち出されています。つまり、内部留保を設備投資や従業員の賃上げに回した企業への税負担を軽減する税制改正を打ち出しています。具体的には、3%以上の賃上げと設備投資を拡大した大企業には法人税を軽減し、反対に賃上げや設備投資がなされない場合は、既存の優遇措置を停止することを検討しています。そのため、2018年の税制改正では、内部留保課税は見送られる公算が大きくなっています。

まとめ

2016年度法人企業統計によると、法人の内部留保額は406兆2348億円で最高額になっています。そのため、内部留保課税をするという話もありましたが、2018年の税制改革では内部留保課税をすると、内部留保課税は安定した税収が得られないとか海外にお金が流れるという批判もあり、内部留保課税は見送られ、内部留保を賃上げや設備投資に回した企業へ優遇税制を設けることが検討されています。内部留保が賃上げや設備投資に回れば、景気回復がより上向きになるとみられています。

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2018年3月1日